則天行地歌
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※mixiの大川周明コミュにアップした文章そのままですので妙にくだけた部分があります。
大川周明先生が大正14(1925)年に作った結社・行地社(ぎょうちしゃ)のために、先生自身が作った「則天行地歌」の楽譜と歌詞が、大塚健洋『大川周明』に載っています。中公新書版ではp.123、講談社学術文庫版を持っていませんのでページはわかりませんが第三章の三の「行地社」のところです。
どういう歌なんだろうと思ってmidiファイルを作ってみました。
sokutengyochi.mid
念のため言いますが、この曲はJASRACに登録されておらず(JASRACのサイトのデータベースで確認)、作詞・作曲の大川周明先生の著作権は2007年12月31日を持って切れておりますので、ここに歌詞と曲をアップした行為は合法です。
midi化したのは私ですが、一切の著作権を主張しませんので自由に無届で改変するなり転載するなりしてください。
midiファイルはWindows Media Playerなどで再生できると思いますが、このmidiファイルには歌詞を埋め込んでいますので、歌詞表示機能のあるプレーヤーを使うと、カラオケ風に歌詞を表示するので便利です。いろいろあると思いますが、たとえば
Sundry Street
の「ソフトウェア」の「MIDI View LE」を私は愛用しています。
このmidiはmuseという、音名をエディタで入力して演奏させるソフトで作りました。その形式のソースもあります。
sokutengyochi.mus
midiの音色はとりあえずマリンバにしてみました。そのほうがオルゴール風で、バックグラウンドで流してもじゃまにならないでしょうから。これがイヤなら適宜変更してください。
歌詞を表示するプレーヤーを持っていない人のために歌詞を書いておきます。
久遠の理想抱きつつ
混濁の世にわれ立てば
義憤に燃えて血潮湧く
嗚呼我胸に漲るは
天に則り王道を
地に行はむ志
權門上に傲れども
國を憂ふる誠なし
大地震へど尚覺めず
白虹地をば貫けど
天を畏るる心く
ただ苟安をこととせり
財閥富を誇れども
民を念ふの情なし
飢に迫れる同胞は
國を呪ひてひたすらに
亂を思へど顧みず
ただ貪婪の爪を研ぐ
正義に結ぶ益良雄の
使命は重し混沌の
國と民とを救ふべく
雙刄の劍提げて
吾ら起たずば天照らす
この日の本を如何にせん
この曲は作詞も作曲も大川周明先生のはずです。大塚健洋氏は「大川周明作詩」と書いています(ねぇ大塚先生、書くなら「作詞」でしょうに。一部の作詞家やアーティストは「作詞」でなく「作詩」とする人がいるようですけど、大川先生がそういうこだわりを持っていたとは思えませんわ)が、写真には「作歌 大川周明博士」と書いています。作歌とあるからには詞ばかりか曲もそうなのでしょう。大川周明先生が曲まで作ったとは思えないという思い込みが大塚氏にはあるのではないでしょうか。でもこういう旧制高校の寮歌風の歌って、詞を書いて口ずさむとすぐできちゃいそうですから、音楽の心得がなくても作曲できそうですわ。
※大川周明全集第4巻p.455に楽譜が掲載されておりますが(右図。クリックすると拡大します)、大塚先生の本に掲載されている数字譜と若干メロディが異なります。1番の歌詞でいえば、「混濁の世にわれ立てば」の「混」「立てば」のところ、それから「天に則り王道を」の「てんに」のところ、つごう3箇所です。こちらに従ったMIDIとMUSEファイルは次のとおりです。
sokutengyochi2.mid
sokutengyochi2.mus